リーマンショックを一種のシンボルとした金融危機の後、自動車業界も苦しい時代をむかえた。しかしホンダは黒字を計上していた。ホンダの新製品開発を「新価値創造型」と位置づけて、トヨタの「完成度向上型」と対比させながら、新製品開発は経営戦略の手段であることから、これを経営に位置づけるものとして「戦略経営」という概念を用いて、トヨタと比較しながらホンダを分析していった。
、企業の存続・成長のためには、新製品開発以外のマーケティングや人的資源管理、ファイナンス等の職能戦略について戦略的である必要があり、しかも、それらはバラバラにではなく、統合的に展開されなくてはならない。このように「環境変化に合わせて(また時に先取りして)適切な“経営戦略”を構築し、その現実に向けて、新製品開発、マーケティング、人的資源管理、ファイナンス等の職能戦略を体系的に展開すること」を本書では「戦略経営」と呼ぶ”
ホンダの新価値創造型の開発リーダーは、いかにして“新価値”を探り出し、革新的な製品コンセプトを創り出しているのだろうか。
着眼点2:ホンダの新価値創造型の開発リーダーは、製品コンセプトの形成と実現プロセスで生ずる、価値観の対立を含むさまざまな問題をいかに克服しているのだろうか。
着眼点3:ホンダの新価値創造型の開発リーダーは、新製品開発に対していかなる考え方ないしスタンス(姿勢)を持っているのだろうか。
着眼点4:ホンダには、大企業病化を防ぎ、新価値創造型リーダーシップの発揮に貢献する何らかの“組織的仕組み”があるのだろうか。あるとすれば、それはどのようなものか。
着眼点5:新製品開発は“経営戦略”および“戦略経営”とどのように関係しているのか。
。初代オデッセイ、初代フィット、二代目USオデッセイの実際の開発のプロセスを追い掛け、開発の軌跡から着眼点に従った分析を行い、ホンダの特徴を抽出している。
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