いかにスターバックスが世界トップブランドに駆け上がったのかという理由をいくつか教えてくれる。そもそもスターバックスのブランディング方法は、従来のファーストフード店が行っている方法と全く違う。設立以来ほとんど変わっていないそうだが、広告費(TVCMなど)はほとんど予算をとらない。その分、顧客へテイスティングサービスを行ったり、よりよい環境を(ソファやテーブルなど)提供したりすることで、スターバックス体験(エクスペリエンス)を実感してもらうことに全力を注ぐ。そこで満足した顧客は、家族や友人に感動体験の話をする。この口コミ効果は絶大で、評判が評判を呼ぶといった勢いで、世界のスターバックスに押し上がっていった。
いかにおいしいラテを作ったとしても、それだけでは感動体験はできない。従業員(パートナーと呼んでいた)の細やかな接客サービスと、くつろぎたくなる空間があってこそ、特別感を味わえるのだと思う。なるほどなぁ。サービス業の基本をしっかり教えていただいた感じだ。この接客がうわべにならないためにも、従業員体験(パートナーエクスペリエンス)も同等に大切にしているとのこと。福利厚生から始まり、権限と責任を分け与え、大いに従業員のモチベーションアップを図っている。
従業員がいかに情熱的に発展的に働けるよう工夫することが、店舗の生命線になるからだ。こうった論理や方法は、誰もが理解できるのだが、実際にこれができている企業や店舗は少ない。社員をコマもしくは歯車の一部でしか見ていない企業や店舗が圧倒的に多く、その裏側に人材の流動化問題が存在している。ここは大いにスターバックスを見習うべき方針だと痛感する。
他にも興味深いテーマがいくつかあり、スターバックス流を教えてもらうことで新たな気づきをいただいた。
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