2017年8月29日火曜日

白物家電にみる日本企業の独創性

日本企業が独創性のある開発ができなくなったといわれて久しい。白物家電は伸び代がないといわれてきた。デジタル家電のようにボリュームで稼ぐビジネスでは、台湾、中国、韓国に勝てない。早々と競争の第一戦からおちた。
白物家電はボリュームがきかない。何故ならば地域性が強いからだ。テレビであればチューナーの仕様はさておき、液晶画面、画像処理エンジンなど心臓部はボリューム生産がきく。
しかしながら、白物家電は地域によって仕様がことなる。同じ洗濯機でも、風呂からのお水を利用するなどの仕様は中国の洗濯機にはいらない。床材、設置環境も異なる。
冷蔵庫も家政婦に盗まれないように鍵をつけるといった発想は日本人にはない。だから地域性がきかないから、日本メーカーは勝てなかった。ボリュームゾーンでも勝てず、地域性で勝負するところでも勝てない。それならどこで勝つのだろうか?
わたしは今こそ、大手メーカーを辞めた、退職された方々が日本、もしくは新興国の地域ニーズにあわせたニッチトップでも個性的な白物家電を出してくれることに期待している。
アイリスオーヤマはとてもユニークな家電製品を出している。でも設計しているのは、多くは大手家電メーカーにいた技術者だ。
 こうしたひとたちは、大手メーカーにいるとき、面白いものを創りたいという思いをもちながらも、実現できなかったという開発者も多いだろう。
今一度、そういったひとたちにエールをおくり、活躍をする場を創っていくことが必要だろう。なぜならば、メカトロなどアナログの技術は、人がいなくなると伝授できなくなるからだ。デジタル化=デザイン、ブランド、知覚品質以外に製品の性能での差別化は難しい。だからアナログ技術というのが今一度見直されるべきなのだ


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