2011年2月11日金曜日

MBOによる構造改革とその後

MBOの仕組みには大変興味があります。MBOをすることで非上場とし、構造改革をよりスピーディーに実施していくことができます。ポッカもMBOをしてから、長期的視点にたった商品開発など構造改革を進めてきました。非上場のままいるのではなく、企業価値を高め、再上場するのか、どこかの企業と統合をしていくことで、さらに構造改革するのかが必要で、非上場にすることは、途中経過です。
厳しい株主の眼の元で、株価に一喜一憂しながら、また、株主の意見を聞きながら、大胆な構造改革や長期的商品開発は難しいですから、この点はMBOにはメリットがありますが、資本市場からの厳しい指摘など客観的な意見がもらえなくなることも事実です。
 MBOして、非上場となっても、そうしたガバナンスについては、非上場になったあと、どのように維持するのかが一番ポイントだと思います。ボシュの場合はロバートボシュ財団が92%の株式を保有していますが、この財団はある意味、資本市場より厳しい指摘をするようで、かつボシュのことを理解し、中長期的な投資に対する理解もしながら、経営の方向性を定めているようです。
 ツタヤも非上場になる予定ですがレンタル事情も今後は大きな構造改革が求められます。
中高年層を意識した次世代店舗の開発や中国進出、新規事業への積極投資が必要と判断し、非上場化で経営の自由度を高め、事業の再構築を急ぐとのことですが、成熟化してしまった国内市場で、現状のビジネスモデルからの大きな転換をするには、意思決定の速さが必要と判断されたようです。
 

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