2018年8月22日水曜日

読書)ファイナンス思考 朝倉祐介

論旨の明快さ)非常に論旨が明快であると思う
提言の具体性)事例が多く語られており、納得感もあるし、具体的だと思う。コニカミノルタなど、多くの事例が語られ、それらの企業がPL思考ではなく、ファイナンス思考で経営されている理由が記述されている。まだ本人が元々ベンチャー企業時代、PL思考にはまってしまった個人の経験も書かれており、自身の経験もおりまぜているところがいい
ユニークさ)私はまずこの著者の経歴が面白いと思った。競馬の世界から、東京大学法学部、マッキンゼー、ベンチャー企業と非常にユニークだ。当たり前のことを書いていると思われるかもしれないが、それができていないから、問題なのであって、なぜ、PL思考に陥ってしまうのかと考えながら読ませてくれる、説得力がこの本のユニークさだ

大変面白い本だった いまの日本企業が抱えているPL思考のわな、病について書かれている。高度経済成長時代のように誰かを追いかけていけばいいという時代はPLで帳尻をあわせることを考えていればよかった。
でもいまは時代の変化が激しく、大きな帆船ではなく、小回りのきく船で自分でエンジンをもたなければならない。そういった時代には、キャッチアップ思考ではなく、自分で思考を先回りさせて、大型の投資をしていくようなことも必要。
ところが将来の大きなリターンを狙う投資がいまの日本ではやりにくい。
先行投資をして赤字ということが許容されない。アマゾンをみれば分るが、ビジネスモデルを考え、先行投資していくという思考が大事なのだが、なかなかこれが日本ではできない。こういった思考のなかではベンチャー企業は生まれないだろう
いま必要なのはファイナンス思考、先行投資して、あとからのリターンを狙うという思考が必要になっている。


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