味の素のナラティブマーケティングに注目をしている。冷凍食品は過去は、非常にネガティブな印象を持たれていた。手抜き、栄養価が低い、体に悪い、などのネガティブ印象が強かった。逆に便利な面としてはすぐに作れる、手間がかからないという時間の節約ができるという面である。コロナによるパンデミックにより、人々の多くは冷凍食品に頼ることとなる。実際、冷凍食品の需要は急激に高まったのである。そして冷凍食品に対する人々の見方が大きく変わったのである。味の素の餃子を食べれば感じると思うが、実際かなり美味しい。大阪王将の餃子も美味しい。今の冷凍食品は美味しいのである。しかも栄養価も高い。実際、野菜が高くなると冷凍食品が売れるという傾向は明確にデータで表れているのである。お年寄りが増え、高齢者の比率が上がっている中で、冷凍食品を食べることにより便利に栄養補給ができる。老人になると一人、もしくは二人暮らしだと食材の購入にも困る。家族で作るならまだしも、一人暮らしだったら、経済的ではない。食材を全て買って調理をすると非常に割高になる。その点、冷凍食品であれば今日は餃子を6つ、とか簡単にひとりの食事を作ることができる。こうして消費者は時間を獲得するとともに、簡単に野菜など栄養バランスがとれた食事を獲得することができる。こうした冷凍食品の良さをもっと消費者に理解してもらうことが必要だ。味の素はそれを実施したのである。ナラティブとは消費者とともに協調性、共鳴しながら価値を生み出すことである。主役は消費者である。そう言った意味では提供者と消費者という一方的なコミュニケーションではなく、ともに価値を作るパートナーとなるともいえる。例えば味の素の餃子は144の工程で味の素関東工場で作られる。その手間は、動画になっている。この動画は大変よくできている。工場の人も大変生き生きとしている。そうした工程の次の工程、それはたった一つの手間、フライパンで焼く、であり、それは消費者が行う。ある主婦が、餃子を出したらご主人から「手抜き」と言われ、それをTWEETしたら味の素が、「手抜きではなく手間抜きである」とRETWEETしたのである。それは大いなる反響を呼んだ。こうして味の素と消費者は同じ船の上に乗る価値創出のパートナーとなったのである。これからの消費者とメーカーの接点はこのようにリデザインされていくべきだ。
#ナラティブマーケティング
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