2022年2月22日火曜日

読書)孫社長の無茶振りを全て解決してきたすごいPDCA 三木雄信

 タイトルがとてもインパクトがあり、手に取り、一気に読みました。読みやすいのですぐに読みえてしまいます。ソフトバンクという会社がどうして、1兆7000億円と言った当時の最大規模のM&Aができたのか、ADSL参入、日本テレコムを買収し、ホップステップジャンプで周到に仕込んできた携帯電話事業への参入、その背面にはソフトバンクのPDCAがあります。ソフトバンクでは、やるべきことを全て列挙し、それを同時に実行し、定量化した目標で、PDCAを高速で回し続けています。その結果、周到なる計画を立ててから実行するより、やるべきことを高速で実行しながら、小さな失敗を繰り返し、そこから高速で学ぶことにより、組織としてのラーニングの力を高める、環境変化への対応を早くしています。また、こうしたことが可能なのは孫さんの情報収集力、地位、年齢に関係なく、必要と思う領域で知識、経験、見識がある人には孫さん自らがコンタクトをし、面会を求め、そしてソフトバンクにJOINしてもらう。球団経営が必要と考えた時、ソフトバンクホークスの経営を始める時は東京大学出身で、ロッテでピッチャーをしていた小林至氏を招聘している。なぜならばプロ野球の世界とその後コロンビア大学でMBAを取得しているという経営についての知識を持っている両方兼ね備えている人材はいないからである。このように孫さんは必要と思う人材には頭を下げて会いに行っている。若い頃、九州から東京にマクドナルドの日本事業を立ち上げた藤田田氏に面会に来たことは有名な話。アメリカへの留学をする孫氏がアメリカで何を学ぶべきかを質問し、藤田氏がこれからはコンピュータだからコンピュータを学べと言った話はあまりにも有名。孫氏の最大のリスクは裸の王様になること、誰も孫氏に助言できなくなる、反対意見を言えなくなることを恐れている。だから歯に絹着せず、助言してくれる人を常に求めている。それが柳井氏や藤田田氏、日本電産の永守氏などの社外取締役の人選に現れている。ソフトバンクはもはやファンド事業がメインとなっている。時代の流れの変化から投資ポートフォリオを瞬時に入れ替えている経営の根源がこのPDCAにあると読み取った。

#孫社長の無茶振りを全て解決してきたすごいPDCA   

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